お寺でダイエット

シニア世代女子で尼僧になるべく精進しています。

修行道場

臨済宗の修行道場は、本当にきついです。一年行ってみて、何で何年もこんな所にいられるのか分からないと心底思いました。想像以上のキツサで、言語でいい尽くせない程の辛さでした。今、少し時間を置いてみると、夢のようでもあり、人生の中でものすごく意味のある経験であったような気もします。現実に戻ってきても人に語って理解してもらえるものでもありません。今は、自分でも、そのもっと奥を知りたい様な、知らねばならない様な、複雑な気分でいっぱいです。結論として、もう一度修行道場に再掛搭しようと思っています。今度は、別の道場に行きます。もちろん、夫とも卒婚について話しました。人とは、縁を切る必要なんて無いんですよ。離婚はないです。皆が繋がり合って世界が出来ているんです。夫も友人も何かの因縁で出会ったのですから、私の世界のかけがえの無い曼荼羅の一部です。問題は、私の修行にどう周囲を良い意味で巻き込んで行くことができるかと言うことです。今回はしっかりと自分を立て直して道場に入るつもりです。今度は、本当の宗教者になるための修行だと思っています。

 

神田川沿いを歩こう

神田川沿いを散歩しました。秋葉原駅から、出来るだけ川の近くを歩くと神田駅の近く、神田ふれあい橋の上から神社が見えました。行ってみると柳森神社とあります。江戸時代の力石や狸を祀った摂社まであります。都会の真ん中で、異次元の空間です。今は、自宅で自粛の毎日です。たまに、都心に出ると、ビル群がまるで森のように感じます。ここ10年位、地方と東京を行き来しているせいでしょうか、ビルが山に見えたり、山が街に見えたりします。全てのものは、無相であり、空相と見れば、山の中だろうと街の中だろうと同じです。
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卒婚

私の家族は、夫と息子と柴犬がいます。ずっと医療機関や大学で働いてきました。時には、家から通えない遠方の単身赴任も経験しました。50代に入る少し前から、一人暮らしが多かったので、その頃が、卒婚の始まりだったかなと思います。家を出る時は1年位悩みました。でも、結果として、何かを突き抜けた感があります。60歳前の出家も同じです。夫は、びっくりしたかもしれませんが、私と結婚して自分のできない人生を見せてくれて面白いと言ってくれました。たった1回の人生ですから、過去世も来世もこの現世の中で生き切ろうと思っています。

一人接心

秋の再掛塔に向けて、体力と気力の調整中です。前の修行道場では、入って3ヶ月位で、7キロ痩せました。まさにお寺でダイエットです。夏の間、家に帰ってたのでまた、お腹が出てきた感じです。そこで、4時起床、1時間のノルディックウォーキング、5時に粥坐、6時から1時間坐禅、8時朝課、10時までお経の練習、斎坐、買い物、草鞋作り、篆刻、匂い袋作り、家の草抜きなどの作務、4時から晩課、薬石、夜の坐禅を始めました。

剃髪

2年前、得度式の前日に剃髪をしてもらいました。体育館で、先生と学生の仲間に剃ってもらいました。バリカンは、お医者さんの学生さんが、慣れてるからとやっていただきました。もちろん、58年間大事にしてきた髪ですから、色々な想いが溢れてきます。得度式の後も、カツラを買ったり、帽子を買ったりなかなか踏ん切りがつきませんでした。そして、専門道場に入ると、今度は、キレイにそれてないととても恥ずかしいです。家に帰って、髪が伸びて来るとまた恥ずかしくなります。やはり、髪は煩悩なのでしょうね。
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 熊野古道の最後に上った、神倉神社、熊野速玉神社の摂社です。熊野三山で最も古く祀られた神社のようです。神武天皇は、ここから海を眺めて、雲行きが怪しいので進軍をやめたとの言い伝えがあるそうです。

いくらコロナ禍でも納得できないこともある

 僧堂から出てみれば、世の中が一転していました。1年間、外界の情報を知ることができなかったので、帰ってみてびっくりです。4,5,6、月と学校の寮から全く出られず、朝課、坐禅、作務、遠隔授業の日々、僧堂を出る意味などなかったです。結局、先輩の助言や、周囲の助言で秋には、また僧堂に掛塔の運びになろうとは・・・・・

ともあれ、夫のある身の出家です。夏休みを謳歌し、家族サービスを十分してから、再掛塔しようと決意しました。ところが、コロナが終息せずに、旅行も憚られる昨今です。ここで、家族サービスできねば、また数年間は、一緒に暮らすこともできません。go to travelは、まさに願ったりかなったりの施策でした。そこで、夫婦2人で熊野古道に出かけることになりました。もちろん、この時期に旅行に行くなどと、夫以外の家族は大反対でした。それでも、マスクをして、除菌スプレーを持ってシーズン中とはいえ、信じられないくらい人のいない観光地を回りました。